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DNAの展覧会鑑賞記録帳
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鑑賞日 2013年1月26日(土)
会 場 東京都美術館
会 期 2013年1月19日(土)~ 2013年4月7日(日)
入場料 一般1600円 大学生 1300円 高校生800円
図 版 2400円

ベラスケス、ゴヤとならんで、スペインの3大画家に数えられるエル・グレコの25年ぶりの大回顧展です。世界各地から集められた51点が展示されています。時代的にはエル・グレコが16世紀後半~17世紀初頭で一番早いはずなのだけれど、ずっともっと現代に近い人のように感じていました。生没年をみて、思いのほか古い時代の人なのでびっくりします。死後忘れられていた彼の作品が再評価されたのが19世紀末だそうだから、そのあたりの美術の感性と通じる物があるからそう感じるのかもしれないですね。


スペインで活躍した画家だが、その名の通り名通り、ギリシア人でクレタ島出身。画家としての出発は、イコン画家だったという。今回の展示の中に1点だけだが、彼が制作したイコン画があった。

イコン画家として出発した彼は、ヴェネチアに渡りイタリア各地を転々とし、最終的にスペインのトレドに定住することになる。エル・グレコと聞くとまず思いうかげるのは、長く引き伸ばされてうねるようなフォルムの宗教画なのだが、今回多く展示された肖像画に驚いた。写真のように精密な描写ではないのに、描かれている人物が確かなリアリティを持って画面に存在している。
写真のような細密な画面にこそリアリティを感じるもののように思いがちだが、どうやらそうでもないらしい。荒々しいとも取れる筆使いだし、どうみても、遠近法やデッサンが狂ってようにしか見えないし、天上世界と地上世界が入り混じった混沌とした画面構成なのに、圧倒的な存在感とリアリティを持った絵だと感じた。

エル・グレコは美術好きなら聞いた事がある名前ではあるだろうけれど、印象派の画家や、ルネサンスの有名画家のような知名度があるわけではないので、会場は程よい混み具合で快適に鑑賞できた。
今後TVなどで放映されると、混みだすかもしれないので、見に行かれるならば早目がいいかもしれない。





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