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DNAの展覧会鑑賞記録帳
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鑑賞日 2008年10月18日(土)
会 場 出光美術館
会 期 2008年9月6日(土)~10月26日(日)
入場料 一般1000円 高・大学生 700円
図 版 購入しなかったので記録なし 
出光美術館ホームページ http://www.idemitsu.co.jp/museum/

 出光美術館の所蔵品のおよそ1000点のなかから、選りすぐられた100点が展示されています。近代日本美術に大きな足跡を残した巨匠達の作品を集めて見ごたえは充分。さまざまな作家の作品が見られるのはやはり楽しい。
 一人の作家の作品を集めた展覧会は、その作家の作風が好みのものだった場合、非常に楽しいのだが、数点なら大丈夫だけれども100点見たら胸焼けするという作家もいる。あまりにエネルギーに溢れた男性的作品の場合は特に注意が必要かも知れない。ステーキを食べ過ぎると、後で消化不良を起すみたいなものだろう。やはり、過ぎたるは及ばざるが如し。名品展というのはそういう心配がないから気楽なのだ。
 今回気に入ったのはやはり予想通り、上村松園の作品群。女性ならではの細やかさ、女性のしなやかさ、美しさに見惚れてしまう。特に襟元や唇、袖口な配された鮮やかな紅色がなんともすばらしい。
やっぱり女性を描いた絵は美しくて心惹かれてしまう。
 出光コレクションは陶磁器や工芸の所蔵も多い。次回の企画展は陶磁の東西交流だそうだ。また出かけて見たいと思う。


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鑑賞日 2008年8月30日(土)
会 場 国立新美術館 
会 期 2008年7月2日(水)~9月15日(月)
入場料 一般1500円 大学1200円 高校700円
図 版 2300円?


ウィーン美術史美術館所蔵が所蔵するハブスブルグ家のコレクションから静物画を中心とした作品75点が出品されている。

のっけから肉屋の店先のような解体された牛の枝肉の絵からはじまる。
魚だったら活け締めだって踊り食いだってしてしまう日本人だが、さすがに牛の枝肉をなぜ?と思ってしまう。ヨーロッパ人にとって、牛や豚と言うのは日本人にとっての魚と同じで、食べるために殺すのは全くの日常の一部に過ぎない。それがなぜ、絵画に描かれるのか?
静物画という名称は17世紀オランダにはじまるのだそうだ。なぜ、そういったジャンルが一つ独立したものとして成立するようになるのか、また描かれたものに人々は何を理解したのか、そういったものを解き明かそうという意欲的な展示だった。

多分、静物画だけでは人が呼べないと踏んだのか、ベラスケスのマルガリータ王女も目玉として出品されていた。

うーん、確かに、この一点だけでもお金を払う価値があるとは思うが、
静物画の歴史をたどるというというのと、ちょっと方向性がちがうような・・・・・。


鑑賞日 2008年8月30日(土) 
会 場 国立西洋美術館
会 期 2008年6月14日(土)~2008年8月31日(日)
     神戸市立博物館2008年9月13日(土)~2008年12月7日(日)
入場料 一般1500円 大学生1100円 高校生700円
図 版 2300円?

通常は鑑賞日当日に書くようにしているのだが、ちょっと時間がたってしまった。

コローは玄人好みする画家だ。ルノワールやモネ、シスレー、ピカソやブラックなども、彼の作品を高く評価している。とにかく上手いのだ。しかしながら上手さを主張していない。さりげなく在りながら、涙が出るくらい上手い。それがコローの絵だと思う。
上手いでしょ?と問いかけてくるような作品は好きではない。さりげない風を装いながら実はとてつもなくすごい!!というのがいい。

東京での展覧会は終わってしまったが、神戸ではまだはじまったばかり。
お勧めです。
鑑賞日 2008年9月21日(日)
会 場 損保ジャパン東郷青児美術館
会 期 2008年9月13日(土)11月9日(日)
入場料 1000円 
図 版 2000円 ブックレット500円子供用ブックレット300円

ジョットは大好きな画家の一人だ。時代的にはゴシック期の画家なのだが、時代を先駆けて自然観察にもとづいた肉体表現や感情表現を行ったため、ルネッサンスの作家達に多大な影響を与えた画家なのだ。今回の展示はジョットの作品4点と彼の代表的な壁画作品(アッシジの聖フランチェスコ教会とパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂)の写真パネル、ジョットの後継者達の祭壇画などで構成されている。ほとんどが聖母子像ということで、とても親しみやすい主題の為、宗教画という重みをあまり感じないで鑑賞することができる。

損保ジャパン本社の42階にあるこの美術館はそう大きなスペースがあるわけでなく、今回も出品数的にはあまり多くない。しかしながら、ルネッサンスが花開く100年前の作品を日本で見る機会などそうそうあるものではない。ルネッサンス以降の絵画に目が慣れていると、この時代のものは非常に硬く様式的なものに感じるかも知れない。しかし、ルネッサンスの画家達は、確かにこの時代の画家達から何かを学び取って成長したはずなのだ。そう考えると、また見る視点が変ってくる。この時代より更に前の作品と比べると、やはり人間の描き方が生々しいものに変っていることが見て取れる。例えば、聖母の胸に抱かれるイエスの手の表情などは母と子の自然な仕草を描きだしている。母の指を握るイエスの小さな手は本当に愛らしい。

新宿駅西口から5分といった場所なので、ぜひお買い物ついでにでも足を運んで見てください。

鑑賞日 2008年9月21日(日)
会 場 Bunkamura ザ・ミュージアム
会 期 2008年8月30日(土)~2008年10月26日(日)
    入場料 大人1400円 高校大学生1000円 中学生700円
図 版 2500円 

19世紀イギリスの巨匠ジョン・エヴァレット・ミレイの全貌を紹介するような回顧展が開かれるのは1898年ロイヤル・アカデミーで開かれて以来110年ぶりだそうだ。イギリスから遠く離れた日本で開かれるというのが、なんとも不思議なことのように思われる。

正直いって、私はイギリス絵画にあまり興味関心を持ってこなかった。その為、ミレイについても代表的な作品について見たことはあっても、詳しいことは全く分らなかった。

今回、ポスターに使用されているように、彼の代表作「オフィーリア」はミレイの名を知らなくても、見たことがある人が多いだろう。非常に細密な草花の表現や、水にたゆたい今正に水底に沈もうとする狂気の乙女の表情は、非常に印象的で、一度見たら忘れることができないものだ。

今回の展覧会では、11歳という史上最年少でロイヤル・アカデミー・スクールへの入学を許された天才少年のコンクール初受賞作品の素描から、晩年の幻想的な風景画まで、彼の生涯を網羅した作品構成で非常に見ごたえがあった。

この時代の作家についての知識が乏しすぎるので、あくまでも作品から感じ取ったものの感想にしかならないが、ミレイには「神から贈り物をもらった者」特有の無邪気さを感じる。例えていうなれば、モーツアルトの音楽のような独特の軽やかさとさりげなさ、明るい繊細さを持っているように思われる。
的確なデッサン能力と色彩感覚があるからこそ、下手をすればあざとく俗っぽくなってしまいそうなものも、彼独特の美意識を表現するものとして成立しているように思う。

あまり難しいことを考えるより、素直に美しいと感じられる作品ばかりだと思う。

特に気に入ったのは発表当時不評だったという、《両親の家のキリスト》、《初めての説教》と《二度目の説教》の連作、《ローリーの少年時代》、《聖ステパノ》。

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