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DNAの展覧会鑑賞記録帳
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鑑賞日 2010年7月19日(月)
会 場 ザ・ミュージアム
会 期 2010年7月17日(土)~ 2010年8月29日(日)
入場料 一般1400円 大・高校生1000円 小中学生 700円
図 版 2500円

ブリューゲル一族はフランドル地方で16世紀~17世紀にかけて画家を多く輩出した一族である。日本で有名なのは、まず「農民の画家」と言われたピーター・ブリューゲル(父)、その子供で父と同じ名前を持つ「地獄の画家」ピーター・ブリューゲル(子)と「花の画家」ヤン・ブリューゲル(父)。

今回の展覧会には、ベルギー王立図書館が所蔵する「農民の画家」と言われたピーター・ブリューゲル(父)とその同時代画家の版画作品約150点が出品されている。

版画と言うのは、油絵と違って量産可能である。ということは、これらの作品は同時代の多くの人々が手にしたものだと言うことだ。人々はこれらの作品を見て、何を感じたのだろう?画面の中にとどめられているのは、同時代人の生活の姿である。それだからこそ、彼が当時から高く評価されていたと言うことは、それだけ、まっすぐに当時の人々の暮らしを現していたからに違いない。

今回の展示で特に興味をひいたのは、ヘンテコな怪物、妖怪、悪魔の姿がこれでもかと描かれている「7つの原罪シリーズ」と格言やことわざを複数盛り込み視覚化した「青いマント」と呼ばれるもの。

ヘンテコな怪物がとにかく面白い。ボッス風なんだけど、ボッスほどは凄味がなくて、なんだか愛嬌さえある。それにしても、西洋人、スカトロ好きなんだろうか?ことわざのなかにやけにう○こ系が多い。まあ、洋の東西を問わず下ネタってのは外せないとこなんでしょうが。

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鑑賞日 2010年7月4日(日) 
会 場 国立西洋美術館
会 期 2010年6月26日(土)~2010年9月26日(土)
    入場料 一般1500円 大学・高校生1000円 4歳~中学生500円
図 版 2000円

「ナポリを見て死ね」ということわざがある。日本語でいえば「日光を見ずして結構と言うなかれ」という同様の意味なのだろう。非常に風光明媚土地として有名である。そのナポリの街を見下ろす山の上にある美術館がカポディモンテ美術館。日本でこの美術館のコレクションがまとまった形で紹介されるのは初めてだそうだ。

カポディモンテ美術館のコレクションの中核は、16世紀にファルネーゼ家が集めたものだそうだが、このファルネーゼ家と言うのは、イタリア屈指の貴族で教皇、枢機卿、パルマ公などを輩出している。

今回、ルネサンスからバロックにかけての作品80点が出品されている。なかなかの名品が来ている。目玉はポスターにも使用されている、パルミジャニーノの「貴婦人の肖像」チチアーノの「マグダラのマリア」エル・グレコの「燃え木でろうそくを灯す少年」といったところだが、グイド・レーニやバルトロメオ・スケドーニもなかなか良い。

この美術館の名前を私は知らなかったし、バロック期の画家でよく知られているのはカラヴァッジオぐらいじゃないだろうか。そのせいか、テレビで取り上げられたばかりの日曜日だというのに、さほどの混雑でもなく、ゆっくり楽しむことができた。

残念なのは、国立西洋美術館はいかんせん設備が古い。照明の当たり方が今一つで画面が光ってしまう。せっかくの良い作品もちょっと見にくい感じ。独立採算制になっていろいろ努力をしているとは思うのだけれど、設備の更新はお金がかかるし、なかなか難しいのだろうなあ。





鑑賞日 2010年6月5日(土) 
会 場 森アーツセンターギャラリー
会 期 2010年4月17日(土)~2010年6月20日(日)
    入場料 一般1500円 大学・高校生1000円 4歳~中学生500円
図 版 2300円
公式HP  

ニューヨークのメトロポリタン美術館、イリノイ州のシカゴ美術館と並んでアメリカの三大美術館のひとつに数えられるボストン美術館から、16世紀から20世紀の絵画80点が出品されている。

六本木ヒルズ森タワー52階にあるギャラリースペースは、あまり展覧会に向いていないかもしれない。ビルの中央部分はホールや業務スペースとして使われている為、展示に使えるスペースは決して広くない。今回80点という作品を8つのカテゴリーに分けて展示していたのだが、見にくいことこの上なし。混雑しているからということもあるのだろうが、一点一点の間の距離が近すぎる。モネの作品10点を展示したスペースはゆるく弧を描いた壁になっていて、人が溜まってしまっていた。
せっかく良い作品がたくさん来ているのに、ちょっと残念。もう少し人が流れやすくなる展示スペースを作ることはできなかったのだろうか?


今回一番気に入ったのは、ブグローの「兄弟愛」、明らかに「洗礼者聖ヨハネと聖母子」のスタイルを踏襲している絵だが、とにかく奇麗でかわいくて、単純に見ていて気分がいい絵です。ポストカードが欲しかったのですが、売っていませんでした。なんででしょうねえ?

会期は6月20日まで。





鑑賞日 2010年5月29日(土)
会 場 国立新美術館
会 期 2010年5月26日(水)~ 2010年8月16日(月)
入場料 一般1500円 大学生1200円 高校生800円 
公式HP

オルセー美術館は1850年ごろから1914年(第一次世界大戦勃発)までの美術品の収集・収蔵をしている。それ以前はルーブル美術館・それ以降はポンピドゥー・センターがカバーしている。

江戸幕府が倒れ明治政府になって、日本人がヨーロッパ美術に触れ始めた時代がちょうどオルセー美術館がカバーしている時代と重なる。国立西洋美術館の中核コレクションを見てもわかるように、その当時の前衛芸術に位置づけられる印象派絵画が、日本に早くから紹介された。印象派自体が非常に強く日本絵画の影響を受けている為か、キリスト教や古典文学の素養がなくても理解しやすい風景画や風俗画が多い為か、現在でも印象派絵画の人気は非常に高い。

今回の展覧会は、ポスト印象派(私が学生の頃は後期印象派と言っていた)と言われるセザンヌ・ゴッホ・ゴーギャン・スーラ等の作品を中心に、更にボナール、モーリス・ドニ、ヴュイヤール等ナビ派の作品がかなりまとまって出品されている。

美術の教科書に掲載されている作品が多数含まれている。図版でよく見知った作品の本物を目にすると、やはり印刷と本物との質感や印象の違いを強く感じる。

非常に有名な画家の作品でも、やはり個人的な好き嫌いというものがある。今回の出品作ではモネ、スーラ、モロー、ルドンが良かった。

天気も今一つで会期が始まったばかり、更に午後4時という時間にも関わらず、結構な人出だった。TVで紹介番組などが入るとかなりの人出になるだろうと予想される。ゆっくり楽しむには、早い時期の方がいいかもしれない。



鑑賞日 2010年5月23日(日)
会 場 ザ・ミュージアム
会 期 2010年5月18日(火)~ 2010年7月11日(日)
入場料 一般1400円 大・高校生1000円 小中学生 700円
図 版 2200円
公式HP

ザ・ミュージアムはなかなか企画力のある美術館だと思う。有名な画家の有名な作品を持ってくれば集客はたやすいだろう。しかし、それまでである。名が知られていなくても素晴らしく、味わい深い作品がたくさんある。今回の展覧会も、なかなか味わい深い作品が集められていた。ほとんど初めて名を聞くような画家の作品でも、心ひかれる作品がいくつもあった。
風景画と一口にいってもいろいろなとらえ方がある。6つのテーマに沿って分けられた80点余の作品をめぐり、日常の澱が洗い落とされるような気がした。

会場の設えもなかなか凝っていた。雨の所為か日曜の午後と言ってもほどほどの混み具合でゆっくり観賞できた。買い物ついでに気分をリフレッシュするには最適な展覧会ではないかと思う。

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