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DNAの展覧会鑑賞記録帳
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鑑賞日 2009年10月11日(日)
会 場 損保ジャパン東郷青児美術館
会 期 2009年9月12日(土)~ 11月29日(日)
入場料 一般1000円、高・大学生800円 
図 版 2000円

ベルギーの絵画と言われてもあまりピンとこない。ベルギーという国の歴史はまだ浅いから仕方ないのかもしれない。フランドルと言った方がいろんな意味で歴史的背景を思い描きやすいかも知れない。

フランスとオランダ(ネーデルランド)に挟まれて、いろいろと複雑な歴史をもった地域ですが、近代美術については、やはりフランスの影響が大きいのだということがよくわかりました。フランスより北に位置していて、早くから近代工業が盛んになったところだけに、フランスの影響を色濃く受けながら、もう少し醒めて理性的な印象を受けました。

この美術館、有名な高額落札されたゴッホのひまわりやセザンヌ・ゴーギャンなどの作品を持っています。三枚が並べてかけてあります。企画展が1000円とちょっとお休めなところが気に入っています。今日は晴れていたので、エントランスの窓から海まで見えてました。
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鑑賞日 2009年9月26日(土)
会 場 国立新美術館
会 期 2009年9月25日(金)~ 12月14日(月)
入場料 一般1500円、大学生1200円、高校生800円 
図 版 2300円

ウィキペディアによると、世界三大美術館と言えば、ルーブル、メトロポリタン、エルミタージュらしい。(私としては、プラドも捨てがたいのですけど)イタリアは国や町そのものが美術館状態なので、この中に入らないのは、なんとなくわかるけれど、ヨーロッパの強国ドイツ・オーストリアの美術館の名前が入って来ないのはなぜなんだろう?とちょっと不思議に思ったりする。

今回の展覧会はウィーン美術史美術館(オーストリア)とブダペスト国立西洋美術館(ハンガリー)の所蔵品を中心にハプスブルク家ゆかりの絵画75点と工芸品を加えた計約120点が出品されている。

さすがヨーロッパ屈指の名家ハプスブルグ家!い~いものをお持ちです。美術史の教科書でおなじみの作品がぞろぞろ。イタリア絵画の部屋ではラファエロ、ジョルジョーネ、ティツィアーノ、ティントレット、ヴェロネーゼ、ティエポロ・・・。巨匠のそろい踏み。ドイツ絵画の部屋では、デューラー、クラナッハ(父)(洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメは絶品です!!)フランドル・オランダ絵画の部屋では、ルーベンス、レンブラント、ヴァン・ダイク。スペイン絵画の部屋では、ベラスケス、、エル・グレコ、スルバラン、ゴヤ、ムリーリョ。よくもまあ、こんなに有名人を集めましたね!!どれもいい作品ばかり。工芸品もいかにも豪奢な王家ならではの逸品ばかり。

でも、ちょっと何かが足りない気がする・・・・?フランス絵画がないんです。一枚もなし。ドイツとフランスは長いこと敵国同士だったわけで、だからなのか、徹底的にフランス絵画がなかったんですね・・・・。

ハプスブルグ家はオーストリア系とスペイン系があるのだけれど、頻繁な血族結婚をくりかえして、スペイン系は断絶してしまった。血が濃すぎて、健康な子供を得られなくなってしまったからだとか。ベラスケスが描いたマルガリータ・テレサは従兄で同時に叔父でもあったレオポルド一世と結婚している。なんかすごい。

最初の部屋がハプスブルグ家の人たちの肖像画の部屋になっているのだが、有名どころでは、マリア・テレジアの11歳のかわいらしくも利発そうな肖像画や、皇妃エリザベートが目を楽しませてくれました。私としてはは、THEハプスブルグのしゃくれ顔=ルドルフ2世=の肖像画が気に入いった。この王様、話をしたら、とっても面白そう。

今日はシルバーウイーク明けの土曜だったせいか、混んでいなくて、すごく見やすかった。やはり会期はじめの方が混まなくていいですね。
お値段以上の名品ぞろいですから、ぜひ、ご覧になることをお勧めいたします。





鑑賞日 2009年9月12日(土)
会 場 世田谷美術館
会 期 2009年9月12日(土)~ 11月29日(日)
入場料 一般1300円、大学高校生1100円、中学生600円 
図版 2300円

オルセー美術館が所蔵するアール・ヌーヴォーの工芸品と家具、絵画等約150点が出品されている。
17世紀後半からフランスを中心にシノワズリー(中国趣味)が流行する。中国といいつつ、日本・東南アジアまで含めて東洋的なるものは十把一絡げになっていたようだ。18世紀には漆の工芸品が人気をはくしていた。かのマリア・テレジアも漆工芸品の熱心な収集家だったりする。そして19世紀中ごろ、日本が開国し日本の様子が海外に紹介されるようになり、一気に日本熱とも言うべきブームが巻き起こる。アール・ヌーヴォーは、ジャポニズムの影響を色濃く受けているので、日本人にとって、非常に親しみやすいものに違いない。
アール・ヌーヴォーの代表的作家の一人であるミュシャのすごいコレクションが堺市にあるし、ガラス工芸では諏訪市にある北澤美術館のコレクションは世界的なものだ。
西洋的でありながら、慣れ親しんだ植物や自然をモチーフにしたデザインは、魅力的なのだと思うし、職人技というにふさわしい技術によって生み出される美しさが感性を刺激するんだろう。

今日は天気もいま一つで、初日ということもあり、それほど混んでいなかったのも幸いして、楽しむことができた。
家具や食器が好きという方にもお勧め。


鑑賞日 2009年9月12日(土)
会 場 BUNKAMURA ザ・ミュージアム
会 期 2009年9月3日(木)~ 10月25日(日)
入場料 一般1300円、大学高校生900円、中学生600円 
図版 1000円(コレクションでたどる姫路市立美術館の25年 ベルギー美術)

姫路市立美術館がこれほどまでのベルギー美術を所蔵しているとは思いもよらなかった。姫路市がベルギーのシャルルロア市と姉妹都市であることから収集が始まったということだが、これだけのものをそろえたということに驚いてしまう。あまり期待せずに行っただけに、本当に驚いた。

ベルギーの建国は1830年。立憲君主制で日本での正式名称はベルギー王国である。ベルギー美術という場合はこのベルギー王国建国後のものということになる。美術史の流れから見ると、ベルギー北部フランドル地方は油絵発祥の地で、フランドル絵画の伝統がある。油絵技法による写実的な描写はイタリアルネッサンスのさきがけとなり、西洋絵画史上大きな一つの時代を作っている。ベルギーという国は若いけれど、北方ルネッサンスの伝統を受け継いでいる土地柄だということは、この国の美術を見るときに非常に重要な要素ではないかと思う。

19世紀、産業革命により世界は一気に工業化、近代化が進む。ベルギーは新興国ながらいち早く急速に工業化し富を蓄えていった。蓄えられた富が新しい芸術を育てていくのはいつの時代でも同じこと。近代化がもたらしたさまざまな矛盾は、現実よりも幻想や空想といったものへの表現へと芸術家たちの関心をむけていったようだ。
今回の展覧会は、時代的には19世紀後半から、20世紀中ごろまで、象徴主義、シュルレアリスム、表現主義の作品150点が出品されている。実に見ごたえがあった。
地方の美術館の収蔵品を見る機会はあまりなかったが、最近は、美術館同士の交流が盛んに行われているらしく、こういった素晴らしいコレクションを見る機会があって嬉しい限りだ。

今回の展示で特に気にいった作品は、ジャン・デルヴィルの『ジャン・デルヴィル夫人の肖像』ルネ・マグリットの『観光案内人』ポール・デルヴォーの『扇子』。
鑑賞日 2009年8月1日(土)
会 場 BUNKAMURA ザ・ミュージアム
会 期 2009年6月13日(土)~ 8月16日(日)
入場料 一般1400円、大学高校生1100円、中学生800円 
図版 2200円
絵は二次元、現実は三次元。平面にさも立体がそこにあるように描きたいという欲望が遠近法や陰影法を発達させたのだろうけれど、人間の視覚は一筋縄ではいかない。ゆがませたり引き伸ばしたり、自らの視覚がどんなにあいまいでだまされやすいことか!そして、「見立て」という遊びも実に面白い。
絵の展覧会というと静かなものと相場が決まっているが、今回は子供たちもたくさんいたし、若いカップルも多い。皆が絵に騙されるのを楽しんでいるようだ。
 最近の脳科学によって、人間がどのように視覚を使って世界を見ているか研究されているらしいが、面白いことに、人間の眼は簡単に騙されるものらしい。
その特性を逆手に取って楽しみにしてしまものがだまし絵なんだろうか。

とにかく肩が張らず素直に楽しいと思える展覧会でした。

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