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DNAの展覧会鑑賞記録帳
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鑑賞日 2009年9月12日(土)
会 場 BUNKAMURA ザ・ミュージアム
会 期 2009年9月3日(木)~ 10月25日(日)
入場料 一般1300円、大学高校生900円、中学生600円 
図版 1000円(コレクションでたどる姫路市立美術館の25年 ベルギー美術)

姫路市立美術館がこれほどまでのベルギー美術を所蔵しているとは思いもよらなかった。姫路市がベルギーのシャルルロア市と姉妹都市であることから収集が始まったということだが、これだけのものをそろえたということに驚いてしまう。あまり期待せずに行っただけに、本当に驚いた。

ベルギーの建国は1830年。立憲君主制で日本での正式名称はベルギー王国である。ベルギー美術という場合はこのベルギー王国建国後のものということになる。美術史の流れから見ると、ベルギー北部フランドル地方は油絵発祥の地で、フランドル絵画の伝統がある。油絵技法による写実的な描写はイタリアルネッサンスのさきがけとなり、西洋絵画史上大きな一つの時代を作っている。ベルギーという国は若いけれど、北方ルネッサンスの伝統を受け継いでいる土地柄だということは、この国の美術を見るときに非常に重要な要素ではないかと思う。

19世紀、産業革命により世界は一気に工業化、近代化が進む。ベルギーは新興国ながらいち早く急速に工業化し富を蓄えていった。蓄えられた富が新しい芸術を育てていくのはいつの時代でも同じこと。近代化がもたらしたさまざまな矛盾は、現実よりも幻想や空想といったものへの表現へと芸術家たちの関心をむけていったようだ。
今回の展覧会は、時代的には19世紀後半から、20世紀中ごろまで、象徴主義、シュルレアリスム、表現主義の作品150点が出品されている。実に見ごたえがあった。
地方の美術館の収蔵品を見る機会はあまりなかったが、最近は、美術館同士の交流が盛んに行われているらしく、こういった素晴らしいコレクションを見る機会があって嬉しい限りだ。

今回の展示で特に気にいった作品は、ジャン・デルヴィルの『ジャン・デルヴィル夫人の肖像』ルネ・マグリットの『観光案内人』ポール・デルヴォーの『扇子』。
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