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DNAの展覧会鑑賞記録帳
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鑑賞日 2009年10月30日(金)
会 場 東京国立博物館 平成館
会 期 2009年10月6日(火)~ 11月3日(火)
入場料 一般1300円、大学生1000円 高校生700円
図 版 2000円

今上天皇即位20周年を記念した展覧会。宮内庁所蔵の数々の名品が出品されています。

秋はいろいろなイベントが目白押しで、どうにも会期中の休日に見に行けそうもないとわかった瞬間、『金曜の夜』に出かけることを決心しました。金曜日の夜は午後8時まで開いているのです。定時ぴったりに会社を出れば、約1時間で上野駅に着くことができます。

会場に入ったのが午後7時。ものすごい入場者の数に、あっけにとられてしまいました。第一室は屏風絵。私の大好きな狩野永徳の「唐獅子図屏風」がありました。桃山時代の屏風絵の豪快さは見ていても胸がすかっとします。南蛮屏風の「萬国絵図屏風」油絵の技法を使いながら、どこか和風味も失っていないのが面白いのですよね。
次の部屋は、もう黒山の人だかり。伊藤若冲の「旭日鳳凰図」「動植綵絵」はまさに圧巻!艶やかな色彩と細密な描写はくらくらするほど素晴らしいです。明画の影響を受けていると言われれば確かにそうだなあと感じるのですが、これ以上描いたらあざとくなる・・・そのぎりぎりで立ち止まって、すうっと力を抜いている感じがするんですよね。その力の抜け具合が明じゃなくて、やっぱり日本だって感じます。続く部屋には丸山応挙、岩佐又兵衛、谷文晁、酒井抱一、葛飾北斎などなど、もう、眼福の極であります。

あまりの人ごみに、これは閉館間際になれば多少は空くものと予想を立て、次に進みます。こちらは宮殿装飾と帝室技芸員の展示。こちらも明治・大正の大家達の屏風絵から始まり、さまざまな工芸の名品が展示されています。日本の工芸のレベルの高さを改めて認識しました。もう、七宝の技術なんて、涙出そうでした。フランスのエマイユも素晴らしいですけれど、日本の七宝の繊細さと優美さはまた格別です。こんなに素晴らしい作品を持っているなら、宮内庁さん、もっとどんどん見せてください!!
こういうものを見たら、日本人、みんな自信がつきますよ。こんなに美しいものを、日本人は作れるんだっって!!!!

残り時間が15分を切ったので、もう一度戻って永徳の唐獅子と若冲の掛け軸を見直します。さすがに人の数も減り、さっきよりは間近で見ることができました。若冲はいいです。青物問屋のご隠居さんが趣味で描いていたのですよ。趣味と言っても、その打ち込みようは半端じゃなかったのでしょうね。そういう、とことんのめり込んでしまう趣味人ってかっこいい。日本全図を作った伊能忠孝も、隠居した後にあの大事業を成し遂げたんですよ。いつまでも会社のポストにしがみついて老醜をさらしているくらいなら、さっさと隠居して自分の趣味に打ち込む方が人生として楽しそう。私も子供が大学を卒業するまでは、我慢するつもりですけれど、そのあとは、余生ってことで、趣味に走ろうと計画しています。

え?もう十分走っているだろう?、いえいえ、まだまだこれからなんです!




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