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DNAの展覧会鑑賞記録帳
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鑑賞日 2007年6月16日(土)
会 場 国立西洋美術館
会 期 2007年5月29日(火)~8月26日(日)
入場料 1400円 (前売1200円)
図 版 事前宣伝ブックレット 300円 (お買い得品かも)
    2500円
講演会 4回あり 要申し込み
公式HP http://www.parma2007.jp

イタリア北中部の都市パルマに花開いたルネッサンスからバロック期の絵画・素描約100点。実はダヴィッドはパルマの大聖堂でその美しさに
度肝を抜かれ、涙したとか。

真夏を思わせる日差しが朝から照りつける中、行ってまいりました。
さほど有名な画家の作品も無いので、開館10分前に到着するように家を出ました。私の前に並んでいたのは30人ほど。この人数、多いと見るべきか、少ないと見るべきか・・・。入館し、先に入場した人たちでいっぱいの第1室を素通りし、第2室へ。今回の展覧会の目玉として遇されているパルミジャニーノ作「ルクレチア」とコレッジオ作「幼児キリストを礼拝する聖母」をじっくり鑑賞。そして、第3・4室をとばして第5室へ向かう。当然、他の客は誰もまだそこまで到達していない。今回とても気になっていたバルトロメオ・スケドーニ作「キリストの墓の前のマリアたち」の前に立った。スケドーニは、パルマ展のブックレットで初めてその存在を知った画家なのだが、この作品の画面構成と鮮やかな色彩感覚に非常にショックを受けた。1613年に描かれたこの絵は、とてもモダンな印象で、現代作家が描いたといっても通じるぐらいの感覚だと思う。イエスの墓の石棺に腰かける天使の白い衣、三人のマリアのそれぞれの黄色と緑と赤の衣の鮮やかさに目が釘付けでした。ほかに数点の油彩画と素描が出展されていましたが、どれも非常に魅力的でした。貸切状態でスケドーニを堪能した後、ゆっくりその外の作品を戻りながら鑑賞。半分までは本当に貸切!!開館と同時に入場するメリットはこれなんですよね~♪

パルミジャニーノ作「ルクレチア」はさすがにすごかったです。若桑みどりさんが画家の技術を講演会で絶賛していましたけれど、確かになるほどと唸らされる。髪の描写なんて、最高に上手い。細い金髪の一筋一筋までそこにあるようだし、編まれた金髪はそのほつれ具合まで真にせまっている。肌の色合いといい衣の質感といい、描写の技術のなんとすばらしい事!!でも・・・、残念ながら私好みじゃないんです。

一方、コレッジオ作「幼児キリストを礼拝する聖母」はもろ私好み♪さほど大きな作品では無いけれど、存在感のある作品。何より廃墟の階段にイエスを寝かせ、礼拝をするマリア様のお顔の優しさ、甘さ、美しさ!!胸の前に広げられた両手の清らかさ、繊細さはもう、もろに私のツボど真ん中です。イエスの目つきが微妙に悪いのはなぜなんだろうという疑問はさておき、レオナルド・ダ・ヴィンチばりのスフマート技法による柔らかい顔の描写や背景は美しい~♪眼福、眼福!コレッジオはいいなあ~。

その外の作品は、まずまずと言ったところ。パルマの支配者ファルネーゼ家の肖像を集めた部屋はなかなか興味深かったなあ。第一室の彩色本も良かった。羊皮紙の質感を実感できたのが収穫。後は突っ込みどころ満載の16~17世紀のファッションが面白い。大きな襞襟やちょうちんブルマー。真っ赤なタイツ。これが流行の最先端だった当時って・・・。絵は色々な見方ができるから好き♪

とにかく有名な絵が見たいという人にはお勧めはしません。ちょと、マニアックな傾向にある人が行くと、すごく楽しいかも知れない展覧会でした。

ちなみに、私は大満足でした。





 
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