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DNAの展覧会鑑賞記録帳
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鑑賞日 2007年9月15日(土)
会 場 サントリー美術館
会 期 2007年9月1日(土)~10月21日(日)
    (大阪市立美術館で10月30日~12月16日)
入場料 1300円 
図 版 2500円 

BIONBO=ビオンボとは、ポルトガル語やスペイン語で「屏風」を意味するそうだ。極東の国、日本とヨーロッパはとても離れている。にもかかわらず、日本で作られた屏風が16世紀・南蛮貿易の輸出品として遠く海を渡り、西欧の人々に受け入れられた事実に驚きを感じる。
 最近の美術史の傾向として、屏風や屏風絵を、本来そのものが生み出されて、使われた生活の場に戻し、見直そうという動きがあるという。今回の展示は単に屏風を美術品として捉えるのではなく、生活の中で屏風がどのように使われてきたのかいう視点からも捉えなおされている。
 産屋を設えるために作られた「白絵屏風」は、大変興味深かった。本来その出産1度しか使われない為、文献にはあるものの、一点も残っていないとされていたらしい。長年探し続けて、やっと2点が見つかったそうだ。その1点が今回展示されているのだが、とても不思議なものだった。
屏風は、外交の場で贈り物として常に主要な地位を占めていた。当時の最高の絵師達が描いた最高の屏風が、朝鮮や中国に贈られた。近年では、幕末にオランダ王が蒸気船を贈ってくれた返礼に、幕府から10双の屏風が贈られている。
今回の展覧会のために、海を渡った屏風たちが、多数里帰りしている。さすがに、国の威信をかけて外国に贈られた作品の出来は素晴らしい。

日本人は、自国の文化の素晴らしさになかなか気付かない。日本の美術品が海を渡り、異国の人々を魅了したのだという事実をもっと知っていていいのではないだろうか。
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