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DNAの展覧会鑑賞記録帳
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鑑賞日 2010年9月18日(土)
会 場 横浜美術館
会 期 2010年9月18日(土)~ 12月31日(金)
入場料 一般1500円、大高生1200円 中学生600円 小学生以下無料
図 版 2200円

日本国内でこれだけの規模の回顧展が開かれるのは21年ぶりの事だそうだ。代表作のひとつ「エトワール」が日本で初公開される。
開催記念イベントとして、オルセー美術館の学芸員フリップ・ソニエ氏の講演もあると言うので、初日からいそいそと出かけてみた。正直いって、今までドガの作品をまとめてみたことがなかった。今年に入り、いろいろな展覧会で作品を見たり、講演を聞いたりして印象派に触れる機会が多かったので、ドガの初期から晩年の作品の流れを見ることができて、非常によかった。印象派とひとくくりにされがちだけれども、印象派の画家たちもそれぞれ強い独自性を持っている事が、だんだんわかるようになってきた。

今回の展覧会は第一章 古典主義からの出発 第二章 実験と革新の時代 第三章 綜合とさらなる展開 という三部構成になっている。

一般にドガの作品として有名なのは、踊り子を描いたパステル画だから、第一章の作品を見た時とても驚いた。ドガってこんなにデッサンがうまかったのか!!エコール・ド・ボザールでアングルの弟子に師事し、アングル自身にも会ってアドバイスを受けているというのだから、当然なのかも知れないけれど。第一章は、彼が描いた肖像画が中心なのだが、ここではほとんど印象派と言う感じがしない。

第二章では彼が取り組んだ都会の日常生活を描いた作品が並ぶ。初公開の「エトワール」は独立したスペースが設けられ、別格扱いになっている。この作品は本当に素晴らしかった!この1枚を見るだけでも横浜まで足を伸ばした甲斐があると思える。この輝くような画面は図版では決して味わえない。どうやってドガはこの絵を描いたのだろう?本当に絵が自ら発光しているような感じなのだ。

第三章は彼が取り組んだ浴女のテーマと風景画、彼が撮影した写真、晩年視力を失なった後も作り続けた塑造などが展示されている。この章での見どころはやはり第8回印象派展に出品された「浴盤」。金盥にうずくまる裸婦のパステル画なのだが、すごく肌あいが美しい。図版だと平板に見えるのに、実物は本当にリアリティを感じる。それにしても、どうしてドガは背中と臀部ばっかり描いたんだろうか?

ドガの作品をこれだけの量と質で見られたのはとてもよかった。年内いっぱい開催予定なので、印象派がお好きな方は絶対お勧めです!

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