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DNAの展覧会鑑賞記録帳
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鑑賞日 2011年4月9日(土)
会 場 ザ・ミュージアム
会 期 2011年3月3日(木)~ 2011年5月22日(日)
入場料 一般1500円 大・高校生1000円 小中学生 700円

フェルメールの現存する真筆作品はとても少なく、世界中に散らばる作品全部を見るために巡礼者のようにめぐる事をライフワークにする人がいるという。そういう人から見ると、日本に居ながらフェルメールの作品の方がやってきてくれるというのは、なんとも有難いことなのではないだろうか。

ここ数年の間に、数点の作品が日本にやってきた。熱狂的なフェルメールファンなわけではないけれど、わざわざ海の向こうからやってきているのだから見にいかないと損だという気持ちが働いてしまうのはいなめない。

海外からある程度以上の水準と点数を持ってくる時に良くあるのが、その作品を収蔵している美術館の建て替えや改修といった場合だ。
今回も、所蔵している美術館が改築するのだという。作品を貸し出すことで、貸出料を稼げるし、保管しておくコストも削減できる。まさに一石2鳥と言える。特に日本は作品の扱いは丁寧だし、場合によっては、作品の調査や修復に協賛がついたりする。海外の美術館にとっては上顧客といっていいだろう。

今回の大震災で、横浜美術館が開く予定だったプーシキン美術館展が取りやめになった。今後もしばらくは有名作品を日本に持ってくることは難しくなるのではないだろうか。ザ・ミュージアムで次回に予定されていたルドゥーテの肉筆画展も、印刷作品の展示へと変更された。貸し出す側からすれば、リスクを冒したくないのは当然だろう。こんなところにも震災の影響が出るのだ・・・・。


フェルメールの作品で男性の単身像は2点しかなく、そのうちの1点が今回の目玉「地理学者」なのだそうだが、どうもこの作品の人物に惹かれない。室内の描写はとても魅力的と思うのだが、どうもこの人物の顔の印象が薄いのだ。まるで、そこだけ修復し損ねて絵具まで落としてしまったような印象を受ける。失礼ないい方だとは思うが、描く対象として画家は興味なかったのかしら?とと言うのが正直な感想だ。

展示された作品はなかなか良かったです。フランドル絵画は精密な描写が魅力的です。裕福な市民社会を反映した肖像画や風俗画、静物画や風景画は惹きこまれるような力があります。特に今回ロイスダールが6点きていました。ロイスダールはやっぱりいいです。構図がぴたっと決まっていいて画面が生き生きしているんです。風景に生気を感じるといういい方はおかしいかもしれませんが、空気が動いているように感じるんです。

フェルメールの目玉作品にひかれて行っても、他の作品も十分楽しめるものだと思います。





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